今期は、Thunderbolt Fantasyのような風変わりのものや、正統的なSFロボットものであるクロムクロ、戦略・戦術を見せてくれたアルデミラン、ノワール物の91Days、Re:ゼロや食戟のソーマが楽しめた。
良作が多い一方、初回で駄目だと切ったものも多かった。全体的に作品数が多くて、手抜き作品が多い。
-優良作-
○Thunderbolt Fantasy
労力を惜しみなく降り注いだ外連味たっぷりな人形劇が、新鮮で毎回のめりこんでみていた。
CGだけでなく、風や砂、人力で迫力ある特殊効果を出した特撮が職人芸ってすごいなと感心しきり。
オイラ好みのロードムービー的な話もとても良かった。
続編もある感じだし、今後もこういう作品が続いてほしいと思う。
でも最後に弓のおっちゃんってどうなったん?
●クロムクロ
2期でガッツリ見せてくれた好物なSF+リアルロボット良作もの。
恒星間を移動でき、重力制御で通用兵器が通用しない巨大ロボット、自動化された侵略機械で兵士を現地調達できるなど、高度な技術を持った異星からの侵略者と、過去の侍が復帰して少女とともにそのロボットを使って対抗するという、SFギミックがとても素敵。
最終回にかけて、(ボス敵があっさり目であったけれど)その後を2話にかけて描いてくれて話を大事にしているなと感じた。
最終回の後、剣之介に合いに由紀奈と会えたのか、その物語を描いてほしいと思う。
●ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデミラン
話もよかったが、キャラも画風もよかった。キャラクタ造形は、ちょっと癖のあるが、原作ラノベの幼いキャラがアニメになるよりアニメのキャラの方が大人びている分、話の作風にあっていると思う。
初めの話ではイクタは怠け者で軍人になりたくないって方向の話だったはずだが、なんでヤトリを救うって方向になったのかよくわからん。
イクタの計画がブラフだったのか、それともその方向で進めばヤトリを救えるほどの役職になれたのか?
まあ、人気が出たから、キャラの性能を引き出す方向で話を改変して、初めの話はなかったことにしたのか。
●91Days
好物のノワール物。
復讐なのに、いつの間にか馴れ合い関係になり最後に畳みかけるというか、ほかの勢力によって広げた風呂敷をたたんだというか。
まあ、復讐劇というより友情劇か。
アヴィリオに兄弟だとまで言ったコルテオが、利用されるわ嫌っていたマフィアの一員にされるわ他の奴にいいように利用された挙句殺してしまうわ散々な挙句、ボロボロになってアヴィリオに殺されてしまうって。その当のアヴィリオは、復讐対象のネロを良い奴だから殺したくないと。悲惨すぎて涙が出ますが。
まあ、そんなこんなでも、魅力的なキャラクタたちで飽きさせなかったし、ロードムービー風な話も好物でした。
最後にネロがアヴィリオをどうしたのか、視聴者の想像力に任せるような終わり方だったのはモヤモヤするけど、まあ、ネロが笑顔で去っていったってことは、あの心根から想像するに、殺さなかったんだろうな。
さっぱりした友情話が良かったかと。思い返すと結構ぼろがありますが。
●Re:ゼロから始める異世界生活
後期では、スバルの醜態に否定的な声もあるかもしれないけれど、後半の魔女教と戦いでのスバルの活躍を際立たせるためのコントラストと思えば、まあ、納得。
作者の紆余曲折があるような気がしないでもない。
しかし、レムはマジいい女。
最終回に出てきた魔女の声・姿からいうと、魔女って救えなかったエミリアだったのかな。
となると魔女教徒の能力って魔女から貰った力ってことだろうけど、なんで魔女=エミリアなら、信徒を得る必要があったのか?
まだ、たたみ切れていない風呂敷なのかしらん。(小説はまだ続いているようなのでそうなのかも)
●食戟のソーマ 弐の皿
前作同様の美味そうな料理をど派手な演出で楽しませて見させてもらった。
実力がある故、許された小生意気さを持った幸平創真が、秋の選抜でもガッツリ優勝していくのかと思いきや、決勝でその人だけの特別であるという”スペシャリテ”ではないということで負けてしまうという、ここらで一旦箸休めとして方向性を考え直してみようかというドラマチックな話がとてもいい。
意外な料理で勝ち続けるって押し切りな方向もありかなと思ったけれど、押してばかりでは飽きてしまうので、この負けて新たな方向を模索するというのは話が広がる可能性を期待してしまう。
アニメ版ミスター味っこの流れは正統に続いている!
-良作-
●この美術部には問題がある!
うさみんのプライドと惚れまくりがなんともいい。
うさみん声優さんのクリアでありながら時々出る掠れ声もとても良い。
正直、二人で作品世界を牽引していったかなとも思う。他のキャラはあまり話の駆動力にはなっていないような。(部長の寝るネタの意味はまああるかも)
最後に内巻が何か思うところがあるって感じの方向になったのも、マンネリを改善できるいい方法だと思う。
次は二人が付き合うところを、ぜひ。
●テイルズオブゼスティリア ザ クロス
さすがufotableと感嘆することしきりな、映像美でした。
話は、ゲーム原作なのでありがちってことで。
映像美だけでなく、話の方も練って作りこんでほしいかと思います。
●NEW GANE
人間の汚いところという臭みを徹底的に取り去ったうまみだけで作られた作品。
それ故、舌触りは良いし初めの味は悪くない。でも、深みある味わいが無いのですぐに忘れさられる軽いという印象。
(まあ、最終回で以前はボッチでしたのでリーダーになるが怖いですってのは良い味付けになったか)
物を作る仕事って楽しいねっ、残業だって一つのスパイスさっていう話。
しかし、男が一人も出てこないのは違和感を覚える。いつものメンバしかいないのならその違和感は少ないけど(女性チームってことで)、でもイベントとか外のシーンでは女性しかいないってのは気色悪い。女性しかいない世界か?
また、ゲームという基本オタク向けのコンテンツなのに、(男女問わず)オタクのキモさを出すことはなかった。特撮オタ、コスプレイヤー、ゴス、ミリオタと開発メンバがオタクなのだけれど、あく抜きが徹底されていて味付け程度。
というか、ほぼチームだけの話で、外部がまったくないよね、これ。
まあ、そんなんでも、仲間と作り上げるお仕事って楽しいよねっていうのは伝わってきた。
●ReLIFE
ちょっと古い感じがする絵柄のアニメだなと期待していなかったのだけれど、高校生に戻って周りの人間関係を解決していくという心地よい人間ドラマがよかったと思う。
まあ、ウンコ会社に殺された恩義のある先輩を引きずってという話はさもありなんだな・・・。
●機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096
富野ガンダムの正統な流れの作品・・・なんだけどさ、ニュータイプとかサイコなんやらとか、もう超能力やら霊能力みたいなのはうんざりですよ。
映像的には3DCGのメカは奇麗だし、かなり見やすくてよい。
ただ、内容がガンダムらしい話(言ってしまえばガンダムテンプレートか)で、まあ語るところは少ないかな。
憲章とやらで宣言したら後々も全世界に効くってのが納得できんし。
-及第点-
●甘々と稲妻
妻を亡くした教師が、日々の暮らしに追われて幼い子供とのコミュニケーションを蔑ろにしていたことを、食事を通して気付かされるという話。
ただ、それだとシチュエーションは変わるがパターンは変わらなず、その代わり飽きさせないための一工夫が必要だなと感じた。
まあ、悪くはないのだけれど、この話の終わりはどこに行くの?
グダグダなんだよね。
●ももくり
好きすぎて最後に殺して食べてしまうという話になるかと思って戦々恐々としていたが残念。
栗原の異常行動と桃月の鈍感さ(+かわいい年下の男の子)の強がるところを眺めてニヤル作品。
クリの異常行動はフアン的な存在なのかと(年下だし)不安になるモモが、最後に話し合ってそういう人なのだと認識して理解し合うという方向で収まった。
まあ、すれ違い系ラブコメとしては順当な落としどころかな。
●アクティヴレイド-起動強襲室第八係-2nd
1期はなんかいまいちにしか感じなくて、なんで2期もあるのかと思ったけれど結構楽しめた。
とみると、1期の主人公的なあの人がうざかったような、作品を引っ張れるキャラではなかったというか・・・。
やはりこういう活動系ヒーローものは動いてくれるレッドが主人公が話を引っ張ってくれないと駄目だなと認識。
ただ、今回増えたキャラクタで役回りが回ったのは、セナーズ・インク専務である放送禁止用語連発のアビゲイル・マルチネスくらいかな。
他の人は微妙に空気的存在で終わってしまったか。
●不機嫌なモノノケ庵
今更だけれど、OPの歌って友達に対して告白すると二人の関係が壊れるって内容で、阿倍と芦屋の関係と読ませるつもりなんかね。
以前書いたけれど、夏目友人帳の二匹目の泥鰌って感じはぬぐえないか。話の流れが困った妖怪や妖怪に関する人間に救いの手を伸ばすという形なので。
まあ、こちらは人間の仲間がいて二人(時には三人)+妖怪との掛け合いで雰囲気がだいぶ違う。
夏目友人帳が陰なら、こちらは陽・・・というほど明るすぎないので陰陽のバランスが取れているという印象。
-もっと頑張りましょう-
●Rewrite
うわー、誰も幸せにならない酷い終わり方だなと思ったら、2期に向けての布石だった。
それにしても、作画も背景も演出もいまいちよろしくなかったし、話も微妙だったので、これが2期も続くほどの作品かとも思う。
何とかならないのかね。
●バッテリー
淡々と話が動くという印象で、なんかイベントが散発的。
中学野球で最終目的が、強豪校との野良試合でバッテリーがバッターに勝つという点で、「メンドクサイ単調で飽きる練習や数多くの対戦」を無くしてコンパクトに13話に収めた感じか。
まあ、いかにも一般人に受けそうな(必然性を無視して)美味しいところを積み上げた話だ。結果、散文的な印象になっている。
美味しいところでだまされて面白しそうに見えるけど流れが変に感じて、そこら辺でいまいち評価が低い。
●タブー・タトゥー
3Dキャラを使ってのアニメであるが、昨今では物珍しさもなく。止め画のアップとか紙芝居的な演出が気になったりとか。
存在を明るみにできないというのはわからんでもないが、世間への被害が少なく、こじんまりした印象の話になった。
まあ、一言でいうと話は酷い。(演出が悪い?)
力と力がガッツンガッツンぶつかっているだけで、戦略的なところが見えない。
根性論とか力押しは嫌いなんだが。
●あまんちゅ
天野こずえさん原作+佐藤監督ってことで、ARIAのようにのめりこめると思ったら、なんか違う。
まず、てこをメインに持ってきて、引っ込み思案で陰々滅々な性格をピカリにリードしてもらい、少しずつ変わっていくという成長ストーリー・・・ってところとか。
ピカリがガンガン好きなことをやってく人との距離感が見えないおバカな子にしか見えない。
あと、海が奇麗じゃない。
うまく言えないけれど、なんか原作の雰囲気とは違うんだよな。
●マクロスΔ
ピンの歌手、もしくは新人対ベテランという構図から、アイドルグループと昨今のアイドルの流れに沿ったのだろうけど、増やすなら48人くらいにしておけば?
歌が菅野よう子さんプロデュースではないので、どうかなと思ったけれど、そこはよかったと思う。
でも、やっぱり話がねぇ。
バール化ってマクロスFの敵であった幼虫が人体に入ったことで実現したんじゃなかったっけ?それが、過去のプロトカルチャーの遺跡により、人間をつなげて神にするって?どういうことなの?
みことが作られた存在ってわかっても、なんかあっさり受け入れてしまって、そのくだりは必要なのって感じもするし。(そんなオーバーテクノロジーがあるなら他にも使えるだろう)
まあ、微妙。
●Fate/kaleid プリズマイリヤドライ!
前作はプチユリなところが嫌で切ったが、今回はイリアが酷い目に合う感じだったので見てみた。(今考えると、学校の仲間がその雰囲気を作り出していたのか)
カードの秘密が一部明らかになったけれど、結局、美遊の世界が滅びるのを救う前に今期分が終わってしまい尻切れトンボ。
エリカが泥を受けたのは何でとか、ジュリアンがダリウスに変身していた意味ってないじゃんとか、田中って結局何者とか。
結局、無駄な戦闘が多かった印象しか。
●スカーレッドライダーゼクス
話が酷い。
片方の世界が豊かだけれど戦略的に劣っていて、しょうがないのでゲームをしましょうって女の子を賞品にしてました→中央のわかっていないやつらが無茶してみたらやっぱり無茶でした→メンバーの一員がやられたと思ったら敵になっていました→女の子が頑張ったので世界は救われました?
うーん?纏まりがない。
●ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 絶望編・未来編
話が酷い。
設定が超適当で荒いギミックを見せて納得しろというのが頭悪すぎる。
映像を見せたら洗脳できるよーとか、腕輪から毎日睡眠薬やらNG行動で毒薬をぶち込まれて死ぬとか、外に出られない建物とか。
ゲームの狭い視界の中なら、まあゲーム脳で許せるかもしれないけれど、自ら動かない外からの視野で見せられるアニメでは突っ込みどころしかないし。
ただ、未来編の細かい説明を並行して絶望編で見せられたのは少しずつ事情が分かってくる+絶望編本編で余計な説明が入らないので、テンポは崩れずその点はよかったかもしれない。
●ベルセルク
話が酷い。
あー、3Dキャラクタが悪いほうに出ている。
グロテスクな話でインパクトがあるはあるのだが、インパクトだけ。
キャラクタは南極2号がフニフニ動いているだけで、見ていて萎えてくる。
話もなんだか理解の範疇を超えていて(作者の自慰を見せれているようで)なにこの中二病な話って感じで面白みがない。
●D.Gray-man HALLOW
話が酷い。
話がごちゃって何をやっているのかわけわからい。
師匠が殺されアルが14番目だか何だか→新しいメンバがいるよ→教団が裏黒いことやってて伯爵がかぎつけてカンダとアルマの因縁が出てきてアルマが悪魔になって・・・って話が繋がっているのか、細かい設定をごちゃまぜにしているだけなのか。
どちらにしろ話が雑で何やっているの感しか残らない。
●アルスラーン戦記 粉塵乱舞
話が凄く酷い。
たぶん今期の最終回2話前くらいで切った。話が酷すぎる。
歴史もの風で、歴史の流れって無常だよねって示したいのかと思いきや、主人公とその取り巻きが俺様TUEEEEEにしかなってない。
前回の敵だった旧王子様のちょっといい話とか要らんもの入れてきて、なにこの悪人にも事情があるんですって言い訳するの。これどうしたいの?
気持ち悪い。
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