これ根拠っていうレベルじゃねーぞ
はてなのホッテントリ「見積りの根拠出してくれっていったら、金くれって言われたよ 」について。
まあ、これ、IT業界の常識を知らない会社が、自分の常識と照らし合わせて齟齬が出てしまったってことだよね。
- 「具体的な形が見えないと(心配で)金を出せない」っていう顧客と「具体的な形を作るのが仕事の大部分です」というソフトウェア会社。
- 「やりたいことを説明したんだから具体的な形にするのは簡単だろ」という顧客と「やりたいことを具体的な動かせる形に持っていくのが一番大変でそれを飯の種にしている」ソフトウェア会社。
- 「どんぶり勘定じゃないのか」と心配な顧客と「まだ形にできないものは概略でしか見積もれない」というソフトウェア会社。
- 「余計なものはいらない。これだけやれればいい」という顧客と「それしかできないと将来困ることが目に見えているから拡張できるようにしましょう」というソフトウェア会社。
→金がかかることを「無料の見積もりだろ」と言っているところが、フルボッコされている理由。
人が動く=仕事である以上、料金がかかるんだつーの。
「自分らが事細かく話した内容をシステムに落とし込んだらどうなるのかっていう資料的なもの」と言ってるものは設計書になるわけで、資料的なもの=設計書を作成するのがお仕事のほとんどである。
もっとも、打ち合わせをした挙句、紙ペラ1枚というのはあまり良い会社とは言えないかもしれない。
「当社の実績からこの規模のシステムの見積もりは、期間はX月間、XXX万円と推定しています。」とか、どんぶり勘定でも根拠らしきものを見せるべきだとも思う。(それとも、その紙ぺら一枚がそういったものだったのかな?)
なんか偉そうなことを書いてしまったけど、オイラは、見積もりに関わっていないためどれぐらいの案件に幾らかかるかというノウハウを持っていない。
なので、金額については、よくわからないケド・・・。
面白そうなので、元増田の発言から必要とするシステムを推測して、システム屋の見積もりがどんなレベルを想定していたかを考えてみる。
この元増田の以下の発言から、どんなシステムか推測できそう。
- 「社内の業務をいくつかIT化」←帳票類の処理をIT化?
- 「どんな画面でどんな印刷物がでて、顧客ごとのの入金の流れとか」←同上。受注管理・入金処理あたり。
- 「ACCESSでもがんばればできそうな感じ」←これはDBが必要だけれど、シングルタスク(帳票は1人が扱う)でOKということを示しているとみる。
以上の内容から「流通系販売管理システム」ではないかと推測する。
んで、次、見積金額からシステム屋がどんなシステムを構築しようと見積もりを出したか考えてみる。
- 350万円なら大体1~1.5人月くらい?Excel帳票(マクロとVBAを使う)に毛が生えたくらいか、出来合いのパッケージをカスタマイズするレベルか?どういったものを作るって明確なイメージか設計書がすでにあるなら、もうちょいシステム的なものができるかも。
- 2200万円なら7人月くらいなのかしらん。3人で2か月+αくらい?明確なイメージがなく、これから概要から詰めて設計していく感じ。Webシステムの構築も必要なレベルか。そうなるとちょっと時間が足りないかもしれない。
■追記:上記の見積もりは、300万円/人では高すぎたみたい。「一志達也のSE、魂の叫び [5]システム構築費用が決まるまで」、plumauto892のブログ 「システムを作るとはどういう事なのか? ~人の感性は十人十色~」を見てみると、100万円/人くらいからみたい。3.5人月、22人月か。結構、大き目なシステムじゃない?
帳票やら業務基幹システム、Webシステムとかの仕事をしたことがないので、正確なところは分からないけど、何となくデスマーチのにおいがプンプンするぜ!
営業がシステムの開発についてあまりわかってない→契約をとった案件を開発側が見ると、値段と期間と規模を見て無理だウンザリするという流れ。
IT関連の金額って、かっちり物があるわけでもないし、スタンダードな見積もり方法があるわけでもないし。
大体、経験からこんなシステムならこれくらいの金額かかったとか、どんぶり勘定なところはしょうがないと思う。
→「RFPでググればいいよ」とのお言葉。
なるほど、客から歩み寄れば皆、幸せになるってことですね。
でも、システムのことを知らないとハードル高そうだな、これ。
それに、元増田の説明がかっちりしていないから値段のブレととして出ていると思われ。
なお、営業は、会社の顔ではなく、面の皮でしかない。
会社の内情(技術力や信頼)には直結しないと考えるべき。
営業の雰囲気がイイからといって、いいシステムができるとは限らない。
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