読了:ヴァルデマールの使者3 天翔の矢
「ぼくたちの望みは叶った-彼の望みも叶えてやろうか?」
■お勧め度:★★★★☆
■対象者:マーセデス・ラッキー最高!な方。女性が活躍する本格的中世欧州風ファンタジーが好きな方。
正<使者>となったタリアは、クリスとの研修の旅から帰ってきた。その旅ではタリアの<天恵>の基礎ができておらず暴走しかかったが、クリスと<共に歩むもの>の愛情と容赦ない厳しさで鍛えられた。
懐かしの<使者学院>へと戻ってきたが、オーサレン卿の決して尾っぽを見せないが確実に効きつつある不穏な動きがタリアを雁字搦めにしようとしていた。
そして、世継ぎであるエルスペスに隣国ハードンの王子アンカーとの縁談が持ち上がっていた。女王セレネイの<天恵>である弱い<先見>は、一見良縁のように見えるこの話に悪い何かを感じていた。だが、はっきりと否と唱えられないセレネイは、評議会に説明できず押し切られそうになっていた。タリアは、その意を汲み取り正式な<女王補佐>として、エルスペスが正<使者>ではないのでまだ女王となれるわけでないことを理由に保留とするように進言する。セレネイは、タリアとクリスをアンカーの人となりを見極めさせるために、先行して表敬訪問をさせる。漠然としたいやなものを感じながらタリアはアンカーの噂を集めながらハードンの首都を目指す。
天翔の矢―ヴァルデマールの使者〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
著者:マーセデス ラッキー |
タリアの物語として最終巻ということもあって、ちょっと急ぎすぎで話が乱暴になってしまっているかもしれない。タリアの<生涯の絆>を結ぶダークの悶々とした行動が延々と続くところとか、アンカー王子の行動が性急すぎるところとか。
ま、それを差し置いても面白いです。
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