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2008年9月 2日 (火)

読了:キルン・ピープル 上

「よう、グリーン。お前の魂はどこだ?」

■お勧め度:★★★☆☆
■対象者:SF+探偵物が好きな方。

近未来のアメリカ、魂の波長を陶土にコピーして焼き上げることで、一日だけ稼働する本人の記憶を持つゴーレムを作れるようになった。安価な機能限定ゴーレムや高価な特殊能力ゴーレムなどを作り、その労働力や記憶を万人が享受している。そして、一日の終わりにゴーレムの記憶を本体に取り込むことで人々は安全に危険な体験や何倍もの経験が短時間にできる。
主人公アルバート・モリスは、ゴーレムを使っての有能な探偵(著作権に関する調査が得意)としてその筋では有名。違法コピーのゴーレム作成業者のアジトを探しだし、当局に通報し、依頼主のゴーレムの著作権を守るのが主な仕事である。
そんな違法業者のアジトを潰して一仕事終わった次の日、ゴーレム作成企業 ユニバーサル・キルンの創立期からの研究者 ヨシル・マハラル博士が殺されたことから、その娘が犯人を捜し出してほしいと依頼が飛び込む。
この事件が単なる殺人事件ではなく、ゴーレムの存在自身にかかわる陰謀へと発展していく・・・。

キルン・ピープル 上 (ハヤカワ文庫 SF フ 4-19) (ハヤカワ文庫 SF フ 4-19) Book キルン・ピープル 上 (ハヤカワ文庫 SF フ 4-19) (ハヤカワ文庫 SF フ 4-19)

著者:デイヴィッド・ブリン
販売元:早川書房
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ロボットやクローンではなく、一日の命しかないゴーレムという存在で、しかも記憶を取り込めるという特徴を持つという点が、新しいギミックである。
実は、はじめの仕事は、後々に影響してくる伏線だったり。
んで、三体のゴーレム+本人の4つの視点で入れ替わり、同じ出来事を違った視点で見たり、同時刻に別々のところで違ったことをしていたり、それを見ていくのは楽しい。
特に安価なゴーレムであるグリーンが、こき使われるのに嫌気が出て、勝手にぶらぶらしていくのだけれど、それが成り行きで何時しか本体より探偵らしく事件を追って行ったりする。主人公はグリーンじゃないのかと思ったりするのだけれど、あながち間違いではないな。
前半は、ちょっと面白みが見えないのだけれど、上巻の最後あたりから面白くなってきますよ。

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