読了:狼と香辛料 Ⅵ
「川の流れはあるべくしてある。だが、流れているのはなぜだ?」
中世ヨーロッパ風経済ラブコメ(?)ライトノベル 狼と香辛料 Ⅵを読了。
■お勧め度:★★★★☆
■対象者:狼娘のツンデレ(賢狼だから賢デレ?)が見てみたい方。商人の手管を知りたい方。
前作で儲け話を持ってきた女商人エーブに一杯喰わされ、儲けが無くなった主人公ロレンス。旅をこれ以上続けていると別れが辛くなると悟ったホロは、ここで別れる決心をしていたのだが、ロレンスがホロを好きであることを告白し、それを受け入れたホロは、再び旅を続けることを受け入れたのであった。エーブからは保証として(多大なる価値を持つ)宿屋の権利書を受け取っていたが、商会から金を借りるため質に出していたホロを受け取るために、その権利書を商会に渡してとりあえず一軒は落ち着いたのだが。
そして本巻。
ホロを取り返したロレンスは、もう、エーブに恨みがなかったのだが、エーブを追いかけろとのホロの言葉からロレンスと一緒の旅をまだまだ続けたいことをくみ取った。ロレンス達は、格好だけエーブを追ってみることにした。
エーブとおなじく船を使って川を下ったロレンス達は、みすぼらしい姿の少年が騙されて買わされた偽物の証文で検問を通ろうとしているところに出くわす。少年は機転を利かせて、ロレンスを師匠と言い張り役人を納得させようとする。その機転を受け入れたロレンスは、少年コルと一緒に川を下ることとする。コルは、教会法学者になるべく勉強していたが、資金がなかったため本の取引による儲けを見込んでいたが、見事にコケて借金ができてしまい、北に仕事を探しに来たのであった。しかし、仕事を見つけるあてにしていた北の大遠征は中止されたことによりその思惑も外れてしまった。
ロレンスは、商人にまた騙されないよう手口をコルに教える。コルが利口で勤勉であることを見抜き、商人の弟子にしたいと思うようになる。
一方、コルの証文の束から、小銭の発送と受取に数の差があることを見つけたロレンスは、かまって欲しいホロに不用意な言葉を吐いてしまい、ホロにすねられるが、ロレンスはその理由が分らないのであった。
今回は、新しい旅の友のコル、小銭の取引に関する謎、ロレンスの鈍チンな所が、話題となっている。
コルは小銭の取引に関する謎を解くのだけれど、今回は明かされない。
狼と香辛料 6 (6) (電撃文庫 は 8-6)
著者:支倉 凍砂 |
たぶん、送る直前に箱の大きさを変えて箱の数を少なくする。受け取ったら本来の箱の分の小銭は使われるが、余った分は他の物に使う。(蒸留器に造り替えてしまうのだろう)
小銭が減るので、必要としているところの数が足りなくなり、価格は高くなる。
といったところか。
というわけで、今回は、明かされない謎やら女心やらが出てくるも、はっきり説明されないので、なんかもやもやしたモノが残ってしまう。
次の巻では、明かされるのか?
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