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2007年10月11日 (木)

我々は何を知っているのだろうか?

我々は科学文明を享受しているわけだが、文明が発達している世界に住んでいる我々は、はたして昔の人に比べて頭が良いのだろうか。
「いやいや、いろんな電子機器を扱ったり自動車などの機械を操作できるではないか」とか「こんなに大量な電子機器や機械が製造されている。医学だってかなりの病気・怪我を癒せるし、インターネットで探せばいろんな知識が得られるではないか」と言われるかも知れない。
でも、それは個々の人の頭が良い(ここでの頭が良いとは、知恵をひねって多彩な知識を活用できることを言う)とは違う。
今の電子機器や機械は、馬鹿でも扱えるように検討されているし、製造の現場では工程の分割を行い単純化して(熟練は必要だけど)誰でも作業できるようになっている。医学も然り。なんだかよくわからないけどこの薬を適量投与したり切り取っておけば回復するってのがほとんどじゃない(暴言)。
そして、インターネットで知識が得られるというのも、それを見つけて理解しなければ「知識を得た」とはいえない。よしんばいくつかの知識を得たとしてもすべてを得ることはできない。

なんだかんだ言って、結局、今の人間は昔と比べて頭が良いわけではないのだ。(突出した人はいつの時代にもいるけど)
全ての知恵を活用できる人間はほとんどいないだろう。基礎部分の知識の積み重ねはさらに高くなり、ますます専門化が顕著となる。専門職の常識は底上げはあるだろうけど、その分いらない基礎は捨てられる。たとえば、プログラムを作るのに機械語は不要とか。
幅広い知識から組み合わせて考えられる人間は、ますます少なくなり稀少となる。

専門バカか、レアタレントか、はたまた何も考えないただの労働者・消費者になり下がるか。(DQNとか無能なおじさん・おばさんとか) 論理的思考が出来ない輩、これらが居なければこの世はどれだけよくなるのかな・・・。

「あなたの人生の物語」(テッド・チャン著)に頭のよくなる手術を受けるだか薬を飲んで、脳をリプログラミングする話があるのだけれど、こういうことができれば人類は更なる飛躍を遂げられるのに・・・。
一方、「アイの物語」(山本弘著)には、AI搭載介護ロボットが、人はすべからず健忘症だ、と評する話もある。
こちらにも頷けるんだよね。オイラは忘れぽいから。

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