読了:プルトニウム・ブロンド
「簡単だよ。アイザック・アシモフの『われはロボット』さ」
ハードボイルドパロディSF「プルトニウム・ブロンド」を読了。
近未来の地球でのお話。主人公は、地球上で最後の探偵となったザカリー・ジョンソン。そのザカリーに世界最大の電子機器会社の女社長BB・スターが依頼してきた。なんでも亡夫が作り出したプルトニュウムで動く(BB・スターを元に作り出した)アンドロイドが逃げたので、探し出して機能停止してほしいとのこと。そのアンドロイドは、人間の150倍の怪力、176倍の耐久力、200倍の反射速度をもつとんでもない代物で、暴走したらとんでもないことになる!
はたしてザカリーは、相棒のAIハーヴとともに、行方知れずのアンドロイドを探し出し機能停止できるのだろうか?
普通ハードボイルド小説と言えばお固いものだけど、この話はいたるところに散りばめられているジョークや相棒のハーヴとの掛け合いなどパロディ仕立てで、ソフトに作られている。そのソフトさは、ほんと面白くてサクサク読めちゃう。
ちょっとダウナーだったので、手軽で明るい笑えるものが読みたかったのだけど、ちょうどこの小説がぴったりだった。
主人公は、ほとんどハーヴの力に助けられているようだけど、主人公の機転・行動力・(ちょっとしか出てないけど)推理といったところは、(まあご都合主義っぽいけど)ちゃんと探偵小説となっている(よね?)。少々マッチョイズムっぽいところは、普通のハードボイルド小説と同じようなものだけどね。
プルトニウム・ブロンド 著者:ジョン ザコーアー,ローレンス ゲイネム |
探偵小説で読んだことがあるのは、探偵物語(たしか2、3冊あったと思う)と、題名を忘れてしまったけど女性が主人公(表紙がグラサンをかけたTシャツにMA1みたいなジャケットを着た女性が銃をこちらに向けている、だったかな?バックがダークオレンジっぽい)の海外もの、「読者よ欺かるることなかれ」の数冊だけだなぁ。
幅を広げてみるか?
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