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2008年5月 9日 (金)

読了:チボー家の人々 一九一四年 夏Ⅱ

「この三年間、ぼくはどんなに変わったことだろう……」

■お勧め度:★★★☆☆
■対象者:フランス文学を読みたい方。革命という言葉が好きな方。第一次世界大戦直前の状況を知りたい方。

日に日に欧州での戦争勃発の危機は高まり、ジャックはプロレタリア革命家集団の使いにヨーロッパ内を飛び回って情報のやりとりをしていた。
ある時、情報を交換するためにパリを訪れていたジャックは、ダニエルの父ジェロームが拳銃自殺により亡くなったことを知り、お悔やみを言いに病院へと訪れる。その場で、ダニエルと会う。ダニエルの兵役が間もなく終わると思っており、芸術家として絵画をやろうとしていることをジャックに伝えるが、間もなく戦争が始まるであろうことを知っているジャックはその姿を痛ましく思った。
埋葬を終えたダニエルは兵役の任へと再び就こうと出発する。その見送りに来たジャックは、ダニエルの妹ジェンニーに会う。ジェンニーとは、かつて苦々しい別れをし、そのことをジェンニーは気に病んで恨んでいた。ジェンニーはジャックを拒否するが、結局、ジャックはジェンニーに許しを請い、二人は愛を受け入れることとなった。

Book チボー家の人々 (9) (白水Uブックス (46))

著者:山内 義雄,ロジェ・マルタン・デュ・ガール
販売元:白水社
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ジェロームの自殺、開戦の危機、そしていきなり燃え上がるジャックとジェンニーの愛。
第一次世界大戦が始まる前の緊迫した空気は、本当の歴史をなぞっているので真実味があり、その場にいる面々が感じている不安や安易な(戦争は起こらないのではないかという)希望などが感じられる。そのなかで、ジャックとジェンニーの話は、ご都合主義っぽく感じなくもないが、これから起こる不幸にたいしてのコントラストとなるためのものなのかもしれない。

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